2020年になりました。

本年度もどうぞ宜しくお願い致します。

 

日本では頻繁に各国のバレエ団・学校からの来日公演があります。

 

 

私もバレエ学校時代から、

地方公演、海外公演を数々経験してきました。

 

 

海外公演と聞くと一見良い響きですが、

私は正直苦手でした。。。

 

状況によっては本当に過酷。

 

地方、海外を中心にあちこちで公演活動を行っているのか。

 

または、ボリショイやマリンスキーのように、

自身の所有している劇場を中心に公演活動を行っているのか。

 

就職先を決める上で公演スタイルは重要。

 

今回は経験したものしか語れない世界。

私自身が経験した地方、海外公演についての話です。

 

 

まず私が最初にバレエ学校で経験したのが、

 

説明もなく行き先も分からずバスに乗せられ終わった記憶しかない、

残念な地方公演。

 

次に経験したのが写真にあるポーランド公演。

 

この公演は長距離をバスで移動するという、

初めての海外公演でもありました。

 

自分の作品が学校代表として選ばれたのは光栄でしたが、

蓋を開けてみると今の時代では信じがたい世界。

 

長距離でバスで移動となると、

体も脚もゆったりと伸ばせないので、

最初は窮屈に感じます。

 

また、ロシアは道路状態が非常に悪いので、

激しい揺れの中でなかなか寝付けない。

 

次に長距離となると心配なのがトイレ。

 

バスにトイレはもちろん付いていない。

またトイレ休憩できるドライブインなどもない。

 

この状況での選択肢はたった一つ、

外で用を足す事。

 

トイレ休憩は森の前に止められ、

各々が用を足せそうな場所を探す。

 

私達がトイレ休憩を茶化す時に使用していた号令、

 

男子は右に!女子は左に!

 

今回の公演は春で良かったけれど、

一面雪景色でマイナス2桁の真冬でもその状況は変わらない。

 

快適な日本の暮らしに慣れた今、

外で用を足すなんて行為が恐ろしく思います。

 

目的地ポーランドの都市 シュチェチンに着く頃には、

慣れないバス移動で疲労困憊、

しかし待ったなしに公演がスタート。

 

私が最初に経験した海外公演がこれでした。

 

どんな状況でも怯まず対応出来る適応力が求められる。

 

だから何事にも慎重になってしまう私にとっては全てが大変でした。

 

もちろん、あまり深く考えず楽天的に乗り越えられる人達もいたりして、

そんな彼らが本当に羨ましかったです。

 

不思議と体はどんな過酷な状況でも次第に慣れていきますが、

根本的な性格に関わるところを変えるのはなかなか難しいものです。

 

海外公演の華やかな部分の一つ。

 

今回シュチェチンのバレエ学校生徒宅にホームステイをさせてもらえたように、

他では二度と味わえない素晴らしい体験も出来ます。

 

しかし私達の目的は観光ではなく、

舞台を成功させる事が使命。

 

楽しいだけでは終わらないのが海外公演。

 

やはりそれなりの責任感、精神力が求められます。

 

ダンサー人生は思ったよりそう長くないのです。

 

あまり寄り道せず、

無理なく続けられる自分に合った居場所を、

皆が見つけて欲しいと願っております。